調停委員とは
調停委員とは、離婚調停の際に中立の立場で立ち会い、互いの主張を聞いてアドバイスをくれたり、時には相手を説得してくれたりする人のことをいいます。
調停は、当事者のどちらの言い分が正しいかを決めるものではありません。
調停委員は当事者双方の話し合いの中で合意をあっせんし、紛争の解決にあたっています。
よく、調停委員は弁護士といった法律のプロがしていると思っている方もおられますが、決してそんなことはありません。もちろんそういった場合もありますが、調停委員の多くは法律の素人です。
しかし調停委員という立場で勉強しているので全くの素人というわけでもありません。
どんな人が調停委員になるの?
調停委員は社会生活上の豊富な知識経験や専門的な知識を持つ人の中から選ばれます。
具体的には、原則として40歳から70歳未満の人で、やはり人生経験が豊富な年配の人が大部分ではあります。
弁護士、医師、公認会計士、大学教授、不動産鑑定士、建築士などの専門家のほか、地域社会に密着して幅広く活動してきた人など、社会の各分野から選ばれています。
たとえば、民事調停で、建築関係の事件であれば一級建築士などの資格を持つ人、医療関係の事件であれば医師の資格を持つ人など、事件の内容に合った専門知識や経験を持つ調停委員を指定しています。
離婚調停などの家事調停の場合は、夫婦・親族間の問題になるので、男女1人ずつの調停委員を指定するなどの配慮をしています。
調停委員との接し方
当事者たちはこの調停委員に交互に調停室に呼ばれます。
話を聞いてくれ、その聞いたことを相手に伝えてくれます。
アドバイスしてくれたり、説得してくれたり、解決案を出してくれたり、中にはカウンセラーのようにじっくり話を聞いてくれる調停委員もいます。
調停委員の役割としては、自分と相手の主張を聞いて相手に伝えてくれ、双方の意見を調整してくれるということです。
調停委員も人間なので、中には相性の不一致ということもあり、離婚調停に行って余計にストレスを溜めて帰ってきてしまったという話もよく聞きますが、調停中にどんなに嫌な思いをしても、調停委員が変わることはまずないです。
厳しいことを言っていたとしても、うまくまとめてくれる調停委員もいるようなので、悲観せずに対応しましょう。
ちなみにこの調停委員という職業は自力ではなれない職業です。
募集はしておらず、行政機関から推薦されて裁判所からお誘いがあった、選ばれた人が就ける職業です。
この調停委員との接し方も知っているか知らないかで、離婚調停で有利になるのか不利になるのかが決まってきます。知っていれば、即日有利に進められることです。実は、離婚調停を有利に進めることはとても簡単なことなんです。